― どうしてこの様な想いを持つようになったのですか?
以前勤めていた会社での経験が、今のかたちの元となっています。
とにかく自分の売上だけを考えて、お客様の幸せや住んだ後の事など考えず、お部屋を押し売りするようなスタイルの方達が多くいる環境に私はおりましたので、賃貸仲介業とはこういったものなのだと刷り込まれました。
その考え方が身についておりましたので、私の接客も『契約を取る』といった自分よがりのスタイルでした。
自分の利益となるお部屋を紹介したり、住んだ後に気になりそうな事は少ししか伝えなかったりと、自分の売上や成績だけを念頭に置いて接客をしていました。この考え方でお客様と向き合っておりましたので、
自然と契約も売上も右肩上がりになり、達成感や満足感もたくさん味わう事ができました。
ただ、そんな状況でも少しずつ違和感を感じているもう一人の自分の存在にも気づき始めておりました。
そんな気持ちを抱き始めた頃、偶然にも友人からお部屋探しの依頼をいただいて、一緒にお部屋の内見をしに行った時に、今までに感じたことの無い、すごく正直な気持ちでお部屋の良し悪しを伝える事ができたんです。
そこで気づいたんです。 売上じゃない!お金じゃない!
自分の本来の役目は、
『お客様と同じ立場になって物事を見て考えて、更に自分が住んだらという目線でしっかりと良し悪し伝えること。』
『自分の家族や兄弟姉妹、友人や彼氏や彼女といった大切な人のお部屋を探す時と同じ気持ちで目の前のお客様と本気で向き合うこと。』
まずは、ここからなんだと。この時の経験が、私の今の想いとスタイルの元になっております。 ※友人には、本当に感謝しております。
― 気づきを得た後からはどのような変化がありましたか?
大きく変わった事は2点ですね。
1点目は、『お客様の事を第一に』考えられるようになりました。
簡単にお伝えしますと『向き合う相手』を変えたんです。今までは『売上の目標』を一番にしていましたが、それを『お客様に喜んでいただくという目的』を一番に考えるように心掛けて行動をとるようにしました。
そうすると自然と肩の荷が下りて楽になり、お客様と素直な気持ちで向き合えるようになりました。
また、『お客様に喜んでいただくため』という目的が明確になっておりますので、
『どうしたら喜んでいただけるか』という視点からも、少しずつではありますが考えられるようにもなっていきました。(現在もトレーニング中です。)
2点目は、『今日はやめましょう!』と言えるようになりました。
なぜなら、お客様の大切なこの1回をしっかりとお考え頂きたいからです。
悩んでいる状態で無理矢理お部屋を決める必要は全くありません。それでしたら、ご希望に合うお部屋と巡り合えるまで、一緒にお探ししたいんです。
『悩んでるならやめなよ!』
お客様が友人でしたら、自然とこういう言葉を掛けると思います。
昔の私はこうではありませんでしたので、本当に変わる事ができたと実感しています。
― その気づきは、お客様の反応にも変化はありましたか?
凄くありましたね。
ご満足いただけるお部屋を笑顔で見つけられるお客様が本当に増えました。
それと共に『ありがとう』というお声も今までよりたくさん聞けるようになりました。
また、お客様にご満足いただけるお部屋が見つかるまで、とことんお付合いさせていただきますので、
見つかった時には『いっぱい時間を掛けて探してくれて、満足できるお部屋が見つかって本当に良かったです』という嬉しいお言葉も頂けるようになりました。
お客様から、『嬉しい』、『良かった』、『安心した』など、 心も笑顔になる言葉がたくさんでてきて、私の方こそ嬉しい気持ちにさせていただいております。
― 『1日2組』にこだわる伊藤様が、
お客様に対して大切にしている事はありますか?
私が大切にしている事は3つあります。
1つ目は『気持ちを一緒にすること』。
これは大げさかもしれませんが、もし、人生で1回しかお部屋探しができないと決められていたら、どのお客様もその1回にとことん力を注ぎ込みますよね。
そのお気持ちと、私の気持ちにギャップがあってはいけないと思います。だからこそ、私もその1回のお部屋探しにこだわって全力を尽くしきることが大切だと思っております。
2つ目は『心の準備もしっかりすること』。
ご来店頂きますお客様は、逸る気持ちを抑えて当日までお待ちになります。ご来店の前日は明日のお部屋探しのために、
少し早めにお休みになられる方もいらっしゃると思います。また、カップルのお客様などは、津田沼駅で待合せをされてから、一緒にご来店されます。
きっと前日の夜には『じゃ~明日は〇〇時に駅で待ち合わせね!』と連絡を取り合っていると思います。
このように、体調とお気持ちの事前準備も万全な状態でご来店いただきますお客様に対して、私も準備を万全にした状態でお迎えする事ができないと大変失礼になりますので、お部屋の準備はもちろんの事、心と体のコンディションも整え、最高のパフォーマンスを発揮できるように準備をさせて頂いております。
私にできる事としたら、お客様と同じ想いをもって、そこに心を込めて全力でご対応させて頂くこと。
これしかできませんからね。
(※高校時代所属していたサッカー部の監督から『心技体とは』を教えて頂きました。)
最後の3つ目は、『住んだ後が大切』。
お部屋をご紹介させていただく際に、『住んだ後』にポイントを置いて説明いたします。
お客様が求める住んだ後の生活が、このお部屋で実現できるかどうかをしっかりと一緒に見極めて、できる限り可能性の高いお部屋のみをお選びいただけるように情報提供させていただいております。
もし、リスクやケアをしなければいけないポイントがあるお部屋を選ばれる時は、その点をしっかりとお伝えした後、住んだ後の事をできる限りイメージしていただきます。
そこで、描けない場合はお辞め頂きますようお願いしております。
なぜなら、私にはご紹介させていただく立場での責任があるからです。
※私から見てのお部屋の良し悪しにつきましては、はっきりとお伝えいたします。
大きなことを言うかもしれませんが、
私は、、『住んだ後に喜んでいただけるお部屋と安心できる住生活をご提供する』
それをお客様に感じて頂き幸せになって頂くことが大切だと考えております。
お部屋の説明はとっても大切です。
でも、もっと大切なのは住んだ後のイメージをどれだけご提供できるかだと思います。
お客様と一緒に喜びを創っていくためには、本当に大切な3つだと思っております。
― 伊藤様の描くお部屋探しとは?
私が描くお部屋探しとは、想いをお互いに寄せ合って、一緒にひとつのものを創っていくことだと思います。そのためには、お客様のことを知ること、そして自分のことも知っていただくことから始まるのではないでしょうか。お互いに理解し合えれば、自然と寄り添っていけますし、同じ目線や角度、『同じ立場』になって物事を考え、同じ歩幅で一緒に進んでいけると思います。
でもそこには『愛情』みたいな想いがないと上手くはいかないですよね。少し伝わりづらいかもしれませんが、お部屋探しは『恋愛』の中の『片思い期間』だと私は思います。片思いの時って、すごく頑張りますよね。
自分の事を知ってもらいたい、相手のことをもっと知りたい、相手の喜ぶ顔が見たいとか、、。
そうやって頑張っている時に、その頑張りや優しさ、安心感などが相手に伝わって、やっと少し振り向いてくれますよね。
これはお客様も同じです。
『この人頑張ってくれるな!』『頼れるな!』と感じていただけなければ、絶対に振り向いてはくれません。でもその想いが伝わったときにはお客様のほうからも少し歩み寄ってきてくれます。
そういう信頼関係が生まれ、それをお互いに築いていけた時に、初めてお客様の希望のお部屋とその瞬間の最幸の笑顔に巡り合えるのだと私は思います。想いを寄せ合うこと。これが私が描くお部屋探しです。
このボールペンは、そういったお部屋探しをご一緒させていただいたある一組のお客様より、鍵のお引渡しの際に『ありがとう』というお言葉とともに頂きました。
何度も何度もご来店いただき、お客様の大切な人生の一時期をともに過ごさせて頂きました。
鍵をお渡しした後に、一緒に過ごした時間とそれまでの想いが込み上げてきてしまい、お客様と一緒に涙を流しました。
恥ずかしかったですけど、今でも鮮明に覚えております。
そういった想いを忘れぬよう、このボールペンは接客をさせていただく席の目に映る位置に置いております。
また、新しい生活を始められる入口となります『お申込』や『ご契約』の際に、大切なお客様から頂いた想いを、新たなお客様にも大切に繋げていきたいという想いを込めて『お客様用』としてご利用頂いております。
― 最後に、今後の目標をお聞かせ下さい。
そうですね。
今後も、目の前のお客様の幸せ創りにしっかりと寄り添っていき、住んだ後に喜んで頂ける安心できる住生活をご提供していきます。
そのことがきちんとできれば、この津田沼エリアでお部屋を探される方々が、今より少しでも安心してしっかりとお選びいただける環境創りにも繋がっていくと思っています。
とにかく、まずは一つひとつに心を込めて、自分のできる範囲の事に全力を尽くし続けていきます。
また、私を厳しく、そして優しくご指導して頂いております『大家様』・『不動産会社様』・『お客様』・『各業者様』に、まだまだ時間は掛かると思いますが、少しでも恩返しができるよう日々努力して参ります。
最後に、私はこれから繋がる人たちと共に、皆で一緒に大切な人たちの幸せを創っていきます。
- ここまでの長い内容をお読み頂きまして、本当にありがとうございました。
- 私はこの様な想いをもって
お客様の『その大切な1回に』向き合わせていただいております。
もしご縁があって、お客様の大切なお部屋探しをご依頼いただけましたならば、
私は全力で向き合せていただきますので、どうぞ宜しくお願い致します。